柳橋物語 むかしも今も

時代小説

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本の情報

タイトル:柳橋物語 むかしも今も
著:山本周五郎
出版社:新潮文庫

とう子の小説紹介 柳橋物語むかしも今も

大工の弟子として育つ庄吉と幸太、そしてその幼なじみであるおせん。
3人の心がすれ違い、江戸の町の火災とともに、人生が大きく動いていきます。

上方へ旅立つ前の庄吉の「待っていてくれ」という言葉を胸に刻んだおせん。
けれど、運命は静かに、けれど残酷に、別の道を選ばせていきます。

火事で焼け出されたおせんに残されたのは、記憶の薄れた身体と、腕の中の小さな命。
そして数年後、庄吉は江戸へ戻ってきます。

おせんと庄吉が見つめ直す「過去」と「今」。
人の心の痛みと誠実さが交差する、美しく切ない物語です。

ちなみに私は、大人になってからテレビドラマで再会しました。
涙が止まらず、録画を何度も見返したほど。
山本周五郎さんは、子どもの頃から好きな作家の一人です。
もう40年も読み継いできたのだと思うと、胸がじんわりしてしまいます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
またふらりと、遊びにきていただけたらうれしいです。

2025.5.9