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とう子の小説紹介です。
新 謎解きはディナーのあとで
東川篤哉 著
小学館
過去にドラマも人気だったのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
ドラマそのままの雰囲気で(いや、ドラマが原作そのままなのでしょうけれど・・・)続編が帰ってきました。
登場人物
宝生麗子(ほうしょうれいこ):国立署刑事課刑事、日本有数の大企業 宝生グループ総帥の一人娘であることを隠し、黒のスーツと伊達メガネで刑事の激務に励んでいる。
影山(かげやま):麗子の執事兼運転手、スーパー執事である。
風祭(かざまつり)警部:見た目サイコー性能イマイチでお馴染みの風祭モータースの御曹司。
若宮愛里(わかみやあいり):国立署の新米刑事。だいぶ頭に綿菓子が詰まっている。
国立署管内で事件が起こると、宝生麗子はリムジンで、風祭警部はジャガーで、愛里ちゃんはミニパトで、現場に駆け付け捜査する。解決の陰にはいつもスーパー執事影山の推理がある・・・が、なぜか手柄はすべて風祭警部のものとなり、本庁へ栄転したものの実際の力量はしょぼーーいもので、あまりのポンコツぶりにまた、国立署に戻ってきた(つまりは左遷)。
新登場の愛里ちゃんはというと、
初々しさ満点、迫力0点、語彙力平均以下と評される。薩摩切子を女性と思い、殺人事件のあったお屋敷では迷子になり、スペインのブリュッセルに行ってみたいと堂々と言う。ちなみに愛里ちゃんの運転するミニパトは獰猛なイノシシのごとく急発進し、目の覚めるようなロケットスタートを決めると激しくケツを振りながら進む、という具合。
軽妙な掛け合いとともに、影山の推理を聞くのが楽しい。
パワースポットは谷保天満宮、多摩地区で絶大な人気を誇るアイドルは多摩蘭坂46、とネーミングも惹かれる。「お嬢様の目は節穴ですか」「頭は帽子をかぶるためにあるのではございませんよ」など、影山語録も見逃せない。
ミステリーだけじゃない楽しみ方もできる小説です。
2024.10.12
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